大阪 (梅田 京橋 中之島)を中心に活動している、tsunagu training代表パーソナルトレーナーの中島匡晶です。
「体を整えて鍛える」ことを得意としており、運動が初めての方や不安のある方にもわかりやすく丁寧にサポートしています。
前回の記事では、運動によって「心の回復力=レジリエンス」が高まるという話をお伝えしました。
今回はさらに深く
“脳”がどうストレスに反応し、運動によってどう変化していくのか?
その科学的なメカニズムに迫ります。
私たちがストレスを感じると、脳の中では次のような変化が起こります:
このように、慢性的なストレスは脳を疲弊させるのです。
ここで登場するのが運動です。
運動によって分泌される物質の中には、ストレス反応を抑える働きを持つものがあります。
たとえば…
✅ BDNF(脳由来神経栄養因子)
→ 神経の成長と修復を促進。ストレスでダメージを受けた海馬を保護
✅ NPY(神経ペプチドY)
→ “ストレスに強い人”が多く持っている物質。感情の暴走を防ぐ働きがあるとされる
✅ セロトニン・ドーパミン
→ 気分を安定させ、幸福感をもたらす。運動で自然に分泌が促される
運動によってこれらの物質が増えることで、ストレスに「過剰反応しない脳」がつくられていきます。
昔は「大人になると脳細胞は減るだけ」と言われていましたが、
近年の研究では“運動によって脳細胞が新しく生まれる”=神経新生が起こることが明らかになっています。
特に有酸素運動は、海馬での神経新生を促し、以下のような効果を生み出します:
つまり、運動は「脳のリセットボタン」でもあるのです。
運動でストレスに強くなる──これはただ「動けばいい」という話ではありません。
“適切な強度”がポイントです。
適度な負荷(例):
📌強すぎる運動はかえってストレスになりますが、「少しキツい」と感じる程度の運動がストレスへの耐性を高めるとされています。
ストレスに強い人と弱い人──
その違いは気持ちの問題だけではなく、体内で分泌される物質の違いにもあります。
研究によると、ストレスに強い人ほどNPY(神経ペプチドY)の分泌が活発。
NPYは「不安・恐怖の感情」を抑えるブレーキのような役割を果たし、
感情の暴走を防ぐとともに、体のストレス反応を沈静化する作用もあると言われています。
このNPYも、運動によって増やすことが可能です。
私たちの脳は、思っている以上に“可塑性”を持っています。
つまり、日々の習慣で変わるということ。
これらは、「運動を続ける」という日々の積み重ねで、確実に育てていくことができます。
日常に取り入れやすい運動習慣のつくり方をお伝えします!
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